ライン川の再生事例(オランダ)
オランダを流れるライン川の自然景観は、過去数世紀にわたる人間活動によって劇的に変化してきました。堤防による氾濫原の減少、氾濫原の農地利用、舟運のための河道整備、及び大量の廃棄物の投棄が生態系に影響を及ぼし、ライン川の環境は著しく悪化し、1970 年代には「ヨーロッパの下水道」とも呼ばれたほどです。 こうした中、1986 年にスイス・サンドスで起きた化学工場火災に伴う水質事故を契機に住民の環境意識が高まり、「2000 年にはライン川をサケの泳ぐ河にする」を合言葉に、「ライン川行動計画」が立案されました。ライン川周辺の自治体の懸命な努力の結果、1980 年代の終わり頃からライン川の環境は衛生上良質な例に挙げられるまでに回復しました。
By JRRN事務局 | カテゴリー: オランダ | コメント(0) | トラックバック(0)