Asian River Restoration Network (ARRN)

アジア諸国における河川再生に関する情報交換を目的とした組織として、2006年11月ARRNが設立されました。日本におけるARRNの活動は、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)が担います。

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海外事例

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スカーネ川の再生事例(イギリス)

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2011年発刊『よみがえる川~河川再生事例集』 スカーネ川ページはこちら(PDF705KB)


キシミー川・エバーグレイズの再生事例(アメリカ)

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2011年発刊『よみがえる川~河川再生事例集』 キシミー川ページはこちら(PDF690KB)

米国フロリダ地域のエバーグレイズでは、オキチョビー湖から290 万エーカー(11,700km2)の範囲に水が流れて形成される「草の川」と呼ばれる湿地が存在していました。  しかし、農地開拓などや水害防止対策のために水質汚濁や乾燥化が進み、キシミー川では1947 年の水害を契機とした河川改修により蛇行が直線化され、その姿を大きく変えてしまうこととなりました。 現在、エバーグレイズでは、総事業費約78 億ドルという世界最大規模の湿地保全・復元プロジェクトが進行し、キシミー川では直線化した河道の再蛇行化による湿地復元の取り組みが行われています。

※関連情報はこちら(2012年6月 JRRN会員提供情報)
エバーグレーズ湿地復元計画のEPA承認
エバーグレーズ復元事業の進捗報告書公開

→更に詳しい情報はこちら(PDF 221KB) (2006年作成記事)

スキャ-ン川の再生事例(デンマーク)

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2011年発刊『よみがえる川~河川再生事例集』 スキャーン川ページはこちら(PDF759KB)

スキャーン川では、19 世紀後半から農地開発のために河川の直線化と排水路の整備が始まり、1968年までに河川の95%が改変され、4000ha の農地が耕地に変換されました。この事業が及ぼす環境への影響を受け、スキャーン川の復元計画が12 年間に及び検討され、民間の利害関係者との交渉が重ねられてきました。  この結果、1999 年6 月より、「スキャーン川復元プロジェクト」として、土地取得や土壌・水・道路上の全ての作業を含む復元作業が約3500 万USドルの予算をもって始められ、北ヨーロッパ最大の河川復元プロジェクトとされています。

→更に詳しい情報はこちら(PDF 220KB)

クック川の再生事例(オーストラリア)

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2011年発刊『よみがえる川~河川再生事例集』 クック川ページはこちら(PDF793KB)


ミズーリ川の再生事例(アメリカ)

 北米で最大・最長の川の一つであるミズーリ川は、過去150 年の間、広範囲に渡って改変を受けてきました。しかし、1960 年代に始まったアメリカ国民の環境倫理への目覚めは、国の主要な河川の劣悪化に対しその焦点が向けられるようになり、河川管理の優先順位の再検討が行われるようになりました。この結果、連邦レベルと州レベルの両方で新たな法律が制定され、アメリカの多くの大河川の復元を支援する手段・方策が提供されました。  ミズーリ川では、1986 年のミズーリ川ミティゲーション(訳注:環境破壊に対する代償行為)法に基づくプロジェクトが実施され、湿地や河畔林復元、堤防の引き堤、堰の変更、シュート(高水時水路)の本流との再合流等が行われています。


→更に詳しい情報はこちら(PDF 27KB)

シンガポール川の再生事例(シンガポール)

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シンガポール川河口部(2005.11撮影)

 都市化とともに黒く汚染された水が流れるようになったシンガポール川。この川を再生するために、流域内での養豚を禁止し、汚水をたれ流す屋台も禁止しビルの中に収容するなどの強力な取り組みが行なわれてきました。国内で使用する水の約半分を隣国マレーシアより輸入しているシンガポールでは、国内の貯水池による水開発や下水処理水の再利用など、水の確保策を積極的に進めると共に、河川環境の改善も取り組んでいます。


→更に詳しい情報はこちら(PDF 227KB)

黄浦江の再生事例(中国)

 人口約1600 万人(出稼ぎ者などの約300 万人を含む)、世界銀行の予測で2010 年には約2500 万人の都市になると言われている上海では、都市化に伴う水環境悪化が顕著な問題となり、河川の水質浄化や水辺空間の整備が急ピッチで進められています。上海の中心部を流れる黄浦江では、両岸の総合開発工事が始まり、黄浦江沿岸の地域にある工場や埠頭、倉庫などの58%が移転し、緑化地帯、大型文化娯楽施設、住宅地、オフィス街へと姿を変えています。

→更に詳しい情報はこちら(PDF 227KB)

長江の再生事例(中国)

 長江の中下流域一帯では、長江に通ずる湖が従来の約100 カ所から3カ所に減少した結果、湖の生態環境は著しく破壊され、洪水防止や貯水能力も大幅に低下しました。1998 年に大洪水を経験した長江では、洪水後の対策として、水理システムの建設や流行病の制御、また住居地域の再建や生態系の回復などの総合的な対策を国家として定め、その一環として湿地を中心とした自然の再生に取り組んでいます。
→更に詳しい情報はこちら(PDF 223KB)

ドナウ川の再生事例(オーストリア)

 大河川とその隣接する氾濫原の生態環境を決定づける重要な要素は、河川と氾濫原とが表層流および地下水流の両方を通じて水文学的に連結している範囲、期間、そしてその動態と言われています。ヨーロッパのあらゆる大河川において、この水文学的な連結性は水路の改修やダム建設により大幅に失われてきました。  オーストリアの「沖積層地帯国立公園」の管轄区域内を流れるドナウ川では、自由に流れる河川を目指した復元戦略の最初のステップとして、河川―氾濫原システムの水文学的かつ生態学的な完全性を復元するための大規模なパイロットプロジェクトが展開されてきました。
→更に詳しい情報はこちら(PDF 30KB)

サンフランシスコ湾の再生事例(アメリカ)

 サンフランシスコ湾岸地域は9つの郡で構成され、人口650 万人、面積19,400km2に及びます。各郡は独自の土地利用計画を持っていましたが、約30 年前に、毎年10 km2 のペースで湾が埋め立てられていくことへの地域の人々の懸念から「サンフランシスコ湾保全開発委員会」(San Fransisco BayConservation and Development Commission: BCDC)が設立されました。  このBCDC には、年間40 億ドルという予算の基に、一つの団体として様々な政策決定をしていく権限、例えば既存の港を守る権限、一般市民のためのレクリエーション施設を作る権限、さらに空港や野生動物の保護区域に関する権限などが与えられるようになりました。  40 億ドルの予算を基に自治体と協力してさまざまなプロジュクトが実施され、そのプロジュクトの一つとして、サンフランシスコ湾に流れ込むサクラメントとサンホアキン水系から形成されるカルフェド・ベイ・デルタ地域では、水辺の修復・再生プログラム(カルフェド・ベイ・デルタプログラム)が実行され、上水道の水質、生態系の保全などの分野に対して30 年以上の年月をかけて環境を修復していくプログラムが進められています。


→更に詳しい情報はこちら(PDF 33KB)

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