安室川の自然再生事例(兵庫県)
現在の安室川(平成20年9月 丹内道哉撮影) |
兵庫県を流れる安室川には湧き水がたくさんあることから、かつてはチスジノリやカワモズク類が安定して生育していました。しかし、農業用水堰の設置や河川改修工事、またダム建設や山林・水田地帯から住宅地への土地利用の変化の影響で河川環境は大きく変化し、水量とともに瀬や淵の減少を招き、また水質も悪化しました。
そこで、地域住民や学識経験者からなる検討会が設立され、平成16年に地域の連携を重視した「安室川自然再生計画」が策定されました。
現在は、ダムや取水堰を利用して人工的に小洪水を起こし、川底の石についている藻類や細やかな土砂などを流し川底をきれいにすることで、生物の成育・生息環境の改善を図っています。また、地域の人々の手で川底の石をひっくり返す「川を耕す」活動や勉強会も盛んに開催され、自然再生事業や安室川に対する知識を深める取り組みが行われています。
→RIVER FRONT 安室川自然再生計画<チスジノリがよみがえる川づくり>(2005/Vol.53)
→RIVER FRONT 千種川水系安室川の多様な自然環境の再生(2003/Vol.48)
By JRRN事務局 | カテゴリー: 近畿 | コメント(0) | トラックバック(0)
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