Asian River Restoration Network (ARRN)

アジア諸国における河川再生に関する情報交換を目的とした組織として、2006年11月ARRNが設立されました。日本におけるARRNの活動は、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)が担います。

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国内事例

< カテゴリー: 北海道 >

釧路川の自然再生事例(北海道・標茶町)

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2011年発刊『よみがえる川~河川再生事例集』 釧路川ページはこちら(PDF882KB)


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蛇行する釧路川
(出典:リバーフロント整備センターHP)

 

 昭和55年にラムサール条約登録湿地に指定された釧路湿原を流れる釧路川は、周辺の土地開発や流入河川の直線化に伴う湿原域への土砂の流入の増大、また地下水位低下等を理由に自然環境が悪化しました。
 そこで、国土交通省や環境省が中心に「釧路湿原自然再生事業」が行われており、蛇行する河川の復元や湿原植生の制御をはじめとする湿原の再生と保全が行われています。


→更に詳しい情報はこちら(PDF 25KB)
→RIVER FRONT 釧路湿原の取り組み事例紹介(2003/Vol.48 )

茂漁川の自然再生事例(北海道・恵庭市)

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2011年発刊『よみがえる川~河川再生事例集』 茂漁川ページはこちら(PDF898KB)


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再生事業前の姿
(出典:リバーフロント整備センターHP)
再生事業後の茂漁川
(平成18年9月 土門晋撮影)

 

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再生事業7年目(中流部)
(提供: 荒関岩雄様 元・恵庭市建設部)


 茂漁川は恵庭市の中心を流れる漁川の支流として、鮭の産卵する豊かな小川でしたが、周辺農地を洪水から守るために1950 年代から河川の直線化と三面工法による改修が行われました。その後、急速に市街化が進み、1986 年に改修に着手し、1990 年には道内二番目の「ふるさとの川整備事業」に認定され、「素顔の水辺づくり」をテーマに多くの多自然型工法を取り入れ、自然環境に溶け込んだ緑豊かな川に生まれ変わりました。
 なお、茂漁川は2006年に「土木学会デザイン賞」で優秀賞に選ばれています。


→更に詳しい情報はこちら(PDF 52KB)
→土木学会デザイン賞2006受賞記事はこちら(土木学会ホームページへリンク)


【茂漁川再生に関する書籍はこちら】
   ●ふるさとの川をつくるⅡ ふるさとの川モデル事業整備計画事例集(Ⅱ)
   ●都市と河川―世界の「川からの都市再生」

標津川の自然再生事例(北海道・標津町)

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標津川の自然復元試験地の様子
(出典:旧・北海道開発局HP)

 

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雄大な標津川 (平成15年2月 伊藤将文撮影)

 

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現在の標津川(平成17年6月 佐合純造撮影)


 標津川では、洪水対策および泥炭地帯だった流域の水はけをよくするために地下水位を下げる必要があったため、蛇行した部分を切って直線化する事業がこれまで実施されてきました。
 しかし、河川環境改善に対する地域の声の高まりを受け、標津川のかつての自然豊かな姿への復元を目指し、自然復元型川づくり事業が着手されました。現在、自然復元に対する効果や影響を調査するため、過去に河川が直線化された区間を一部試験的に蛇行河川に復元するなどの試験事業が実施されています。

→更に詳しい情報はこちら(PDF 30KB)
→RIVER FRONT 標津川の多様な自然環境の再生(2003/Vol.48 )

安春川の再生事例(北海道・札幌市)

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現在の安春川(平成21年8月 丹内道哉撮影)


 安春川は、明治23年に当時湿原であったこの地域の水害を防ぐこと、また地下水位をさげて農地として利用することを目的に、屯田兵によって掘られました。
 後に、都市化が進み住宅街が形成されるにしたがって、安春川は枯渇した都市河川となってしまいました。
 そこで、再び安春川に水を取り戻し、人々に親しまれ潤いを与える水辺空間をつくりだそうと、ふるさとの川モデル事業(現ふるさとの川整備事業)の認定を受け、整備を進めてきました。
 そして、平成3年、やすらぎとふれあいのある、楽しい街のウオーターフロントとして、安春川は新たに蘇りました。
 甦る水100選に選定されるほか、平成5年度手作り郷土賞に選ばれています。


→安春川再生事業の概要はこちら(札幌市河川事業ホームページへリンク)
→手作り郷土賞(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
→甦る水100選(国土交通省都市・地域整備局下水道部ホームページへリンク)

精進川の再生事例(北海道・札幌市)

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再生事業前の精進川
(出典:現地案内看板より)

 

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現在の精進川(平成21年9月 丹内道哉撮影)


 札幌市の市街地を流れる精進川では、単断面のコンクリートブロック護岸の単調な川から本来の川の姿を取り戻そうという気運が高まり、平成4年からふるさとの川整備事業として再改修工事が開始されました。
 川本来の流れを取り戻すために既設護岸を取り壊し、都市内の公園や住宅地などと調和した多自然型川づくりが進められています。
 精進川の改修にあたっては、施工会社向けの入念な講習会を開くなど、さまざまな取り組みを行っています。
 なお、2007年度土木学会デザイン賞に選ばれています。


→自然豊かな川づくりはこちら(財団法人リバーフロント整備センターホームページへリンク)
→土木学会デザイン賞2007(土木学会ホームページへリンク)

小樽運河の再生事例(北海道・小樽市)

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現在の小樽運河の様子(平成21年8月 丹内道哉撮影)


 小樽運河は、大正12年に港湾施設として完成しました。内陸を彫り込んだ運河ではなく、海岸の沖合いを埋め立てて造られたため、直線ではなく扇型に緩やかに湾曲しているのが特徴で、港内に停泊した本船から倉庫への荷物の積み下ろしの重要な役割を果たしてきました。しかし、戦後になると、港の埠頭岸壁の整備により、その使命は終わりを告げました。
 十数年に及んだ埋め立てを巡る論争の末、昭和61年に、一部を埋め立て、幅の半分が道路となり、散策路や街園が整備され現在の姿に生まれ変わりました。歴史的港湾環境創造事業などにより、散策路には63基のガス灯が設置され、運河沿いの石造倉庫群は当時の姿のまま残され、夕暮れ時にはガス灯がともるとともに石造倉庫群がライトアップされ、昼間とは違った雰囲気を演出しています。


【小樽運河再生に関する書籍はこちら】

河川景観デザイン P416

サロベツの自然再生事例(北海道・豊富町)

 平成17年にラムサール条約に登録されたサロベツ原野は、酪農の発展による農地整備に伴い乾燥化が進行し、クマザサなど乾燥性の植物が増えつつあります。また、農地化に伴う泥炭地の排水事業により、湿原の水位低下が問題となっています。
 そこで、乾燥化しつつある湿原を復元し、また農地に緩衝帯を設置し湿原を保全するなど、「湿原と農業との共生」を目指したサロベツ自然再生事業が実施されています。

ウトナイ湖・美々川の自然再生事例(北海道)

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ウトナイ湖(平成16年8月 白尾豪宏撮影)

 

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現在の美々川(平成21年6月 白尾豪宏撮影)


 新千歳空港のすぐ横を流れる美々川が注ぐウトナイ湖は、平成3年にラムサール条約に登録され、湖の周辺には、原野や湿原など豊かな自然環境が形成されています。
 また、ハクチョウなど渡り鳥の集団飛来地として、野生動植物の宝庫となっています。
 しかしながら、流域周辺の土地開発により、美々川の湧水量減少や周辺環境の乾燥化、湧水水質の悪化、湿原面積の減少、湖岸の樹林化などが進み、貴重な自然環境や生態系が喪失しつつあります。
 現在、美々川の湧水量の回復と湧水水質の改善、流速と河道の回復、ウトナイ湖周辺の湿地環境の回復を柱に、かつての美々川やウトナイ湖の姿を目指す自然再生事業がすすめられています。


→RIVER FRONT ウトナイ湖・美々川の湿地再生(2003/Vol.48 )
→リバーフロント研究所報告 美々川自然再生計画の取り組みについて(2003/Vol.48 )

石狩川の自然再生事例(北海道)

 石狩平野は、明治以降の治水事業や農地開発などにより広大な農業地帯へと変わりました。この結果、流域の低平地に広がっていた湿原や河川沿いの樹林が消失し、河川の姿は単調化するとともに、生物の生息環境も著しく低下しました。
 こうした石狩川の失われた河川環境を改善することを目的として、河岸の多様化を進めるためのワンドの造成や、支流である当別川との合流点において、湿地環境の回復や樹林環境の再生などの自然再生事業が進められています。


→RIVER FRONT 石狩川流域の自然再生について(2005/Vol.53)
→RIVER FRONT 石狩川下流における多様な自然環境の再生(2003/Vol.48 )

軽川の再生事例(北海道・札幌市)

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軽川の桜並木(平成22年5月 丹内道哉撮影)


 軽川(がるがわ)は、北海道札幌市手稲区を流れる川で、中の川の支流です。  平成元年に北海道内で初めて桜づつみモデル事業が適用され、現在は桜の名所となっています。中の川と合流する地点まで延々と続く桜並木は、「軽川桜づつみ」と呼ばれ、桜満開の時期とあわせた5月の第2土曜日には「ていね・がるがわ桜まつり」が開催され、地元の家族連れを中心に大変な賑わいをみせています。

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国内事例

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