源兵衛川では、悪化した水辺環境を回復するため、農林水産省の「水環境整備事業」などにより、環境に配慮した水路整備を実施しました。特に、市民、企業、行政が連携して、源兵衛川親水公園事業などによる環境用水の導水や親水整備が行われています。また、市民団体による定期的な河川清掃や、ホタルの幼虫放流などの活動も行われ、こうした活動により自然豊かで美しい水辺空間が蘇りました。
現在、源兵衛川は、かつての失われた川を市民参加型のまちづくりで取り戻した優良事例として高い評価を受けており、2004年の「土木学会デザイン賞」で最優秀賞、2005年の「手づくりふるさと郷土賞」(地域整備部門)や都市景観大賞「美しいまちなみ大賞」の受賞、2006年の「優秀観光地づくり賞」で金賞に選ばれるほか、平成の名水百選、水と緑の文化を育む水の郷百選、疎水百選などにも認定されています。
→土木学会デザイン賞2004受賞記事はこちら(土木学会ホームページへリンク)
→疎水百選(全国水土里ネット(全国土地改良事業団体連合会)ホームページへリンク)
→優秀観光地づくり賞受賞記事はこちら(日本観光協会ホームページへリンク)
→平成の名水百選(環境省ホームページへリンク)
→水の郷百選(国土交通省土地・水資源局ホームページへリンク)
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納屋橋船着場(出典:RIVER FRONT vol.54) |
名古屋市の中心部を南北に流れる堀川では、沿川を工場や倉庫などの工業地区、また商業施設や住宅地などで構成される密集市街地が占め、多くの建物が堀川に背を向けて建てられ、また水質の悪化も著しく、かつての活気が失われました。こうした中で、名古屋の母なる川である堀川を再生しようとする気運が高まり、昭和63年6月に「マイタウン・マイリバー整備事業」の指定を受け、名古屋市と地元市民が一体となった堀川再生事業が現在も進められています。
→「RIVER FRONT vol.54 名古屋・堀川の再生とまちづくり」はこちら
→「都市再生 REPORT NO.2」はこちら
【堀川再生に関する書籍はこちら】
●河川を活かしたまちづくり事例集
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馬込川は、浜松市の中心部を南北に流れる延長26kmの二級河川です。
現在は暫定改修断面による改修事業がほぼ終了し、連結ブロック等による低水護岸が施工されています。一方で、かつての自然味あふれる馬込川の風情が失われているという声も強く、また1年を通じ流量が非常に豊富なため、危険な河川というイメージが定着しています。こうしたことから、潤いある水辺づくりへの要請が次第に高まり、ふるさとの川整備事業等を通して、浜松市では、河岸のサイクリング道整備事業等を推進しています。
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庄内川および新川の河口部には、水鳥の飛来地として有名な藤前干潟が広がっています。しかし、庄内川下流部では、河岸に土砂の堆積が進んだため、河川敷の植物相がヨシからオギやヤナギ群落へと変化するとともに、農地やグラウンドとして利用されている場所では、冠水頻度の低下による貧相な水際植生が問題となっています。
そうした中、平成12年の東海豪雨が契機となり、河川敷を掘削し水際の勾配を緩くすることにより、河川敷の冠水頻度を回復させ、ヨシ原などの水際植生の再生する事業が実施されています。
このように、災害復旧計画においても自然再生の手続きを取り込まれています。
→RIVER FRONT 庄内川・新川河口干潟(藤前干潟)におけるモニタリング(2003/Vol.48)
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豊田川は、市内東部を流れ、天竜川へと注ぐ準用河川です。コンクリート護岸により水辺に近づくことができなかった豊田川を昔の自然な姿に蘇らせたいという思いから再生事業がスタートしました。
地域住民がワークショップという形で参画し、行政と一体となって多自然型川づくりに取り組んだ結果、地域住民の川に対する愛着が増し、河川愛護活動ともあいまって、現在は子供達で賑わう川となっています。
平成18年度手作り郷土賞に選ばれています。
→手作り郷土賞(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
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女鳥羽川は、松本市西部の美ヶ原に源を発し、田川に注ぐ1級河川です。 昭和63年にふるさとの川モデル事業(現ふるさとの川整備事業)に指定され、中心部の約1kmの区間を対象に平成元年から整備計画策定に着手し、平成3年に認可を受けた後、平成4年秋から中小河川改修事業(現:広域基幹河川改修事業)によって工事に着手し平成14年秋に完成しました。
市民との意見交換を積極的に行い、沿川の街並みと調和した河川として整備されただけでなく、整備後の河川を利用したイベン卜なども生まれ、市民に親しまれる川づくりが行われています。
平成13年度手作り郷土賞に選ばれているほか、「第2回関東のいい川づくり」(平成19年度)第1位に選ばれています。
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愛知県東三河地方を流れる佐奈川では、昭和40年代に周辺の都市化が進み、 昭和53年には下流にある環境基準点でBOD値が60mg/lという汚れた川となりました。しかし、昭和55年より佐奈川流域を含む豊川流域下水道()が整備され始め、 下水道事業の進行とともに河川の水質も大幅に改善されてきました。
今では、水遊びをする子供たちも見られ、 また堤防を花の回廊にする事業が地域住民の手で進められており、「甦る水100選」に表彰されるなど、地域に愛される川へと変化を遂げています。
→甦る水100選
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揖斐川は、その源を岐阜県揖斐郡藤橋村の冠山に発し、三重県桑名市で長良川を合わせ伊勢湾に注いでいる流域面積1,840k㎡(長良川流域を除く)、延長121kmの河川です。
旧城下町の外堀の再現を、歴史的地区環境整備街路事業を導入し街路整備として実施しています。
【揖斐川に関する書籍はこちら】
○河川景観デザイン(p.418)
○川と生きる―長良川・揖斐川ものがたり,久保田 稔 (著) ,風媒社 (2008/02)
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矢作川は、その源を長野県の中央アルプス南端の大川入山に発し、三河湾に注ぐ流域面積1,830km2、延長117kmの河川で、桜づつみモデル事業などにより河川環境改善が行われました。
矢作川の中下流部には砂州が発達し、「アースワーク」と呼ばれる砂の造形が行われているなど、砂と広い河原を利用した特有の河川利用があります。その他、中流部では、桜まつり、散策、水遊び、デイキャンプ、スポーツ、レクリエーション、江戸時代に流域の中心的な役割を果たした岡崎城跡や、米津の川まつりなど、歴史にちなんだ資源も多く点在し、多くの人々に親しまれています。
2007年度には土木学会デザイン賞に選ばれています。
→土木学会デザイン賞はこちら(土木学会ホームページへリンク)
【矢作川に関する書籍はこちら】
○水は生きている―共存の条件を求めて・矢作川方式,内藤 連三 (編さん), 風媒社 (1988/12)
○濁水に挑む―矢作川方式の技術,矢作川環境技術研究会,中日出版本社 (1994/06)
○矢作川の自然を歩く (流域の自然学シリーズ (2)) ,三津井 宏, 池田 芳雄,風媒社 (1993/01)
○矢作川歴史紀行―川の流れのようにゆっくりふるさとを訪ねる旅,神谷 素光 (著),郷土出版社 (2000/05)
○濁水に挑む (Part2),内藤 連三, 矢作川環境技術研究会,中日出版社 (1999/09)
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足助川が流れる足助町では、川に沿って発展してきた宿場町の面影が残る町並みを、後世に残していこうという住民の想いからのまちづくり運動が始まりました。
山と川の恩恵を受けながら生活してきた足助町には、住民たちが育んできた「山村文化」があり、先人たちから継承した文化に誇りを持ち、生き甲斐につなげていく、身の丈に合ったまちづくりが時間をかけて行われています。
住民と行政が協力しながら環境整備事業を実施することで、町の中心を流れる足助川も地域に溶け込んだ川となっています。
平成元年度、平成17年度手作り郷土賞に選ばれています。
→「手作り郷土賞」平成17年度(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
【足助川に関する書籍はこちら】
○川・人・街―川を活かしたまちづくり
○河川景観デザイン(p.360)
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