Asian River Restoration Network (ARRN)

アジア諸国における河川再生に関する情報交換を目的とした組織として、2006年11月ARRNが設立されました。日本におけるARRNの活動は、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)が担います。

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国内事例

< カテゴリー: 関東 >

野川の自然再生事例(東京都・国分寺市、小金井市、調布市、三鷹市)

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野川調節池周辺(平成20年8月 丹内道哉撮影)

 

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小金井新橋付近(平成20年8月 丹内道哉撮影)


 東京都を流れる野川の周辺は、かつては湧水や森林、また湿地や植生帯など多様な自然環境が広がっていました。しかし、現在は沿川の市街化や土地利用の変化により自然環境の多様性は損なわれつつあります。
 そこで、洪水を防ぐ目的で設置された野川調節池及びその周辺において、湧水等を活用した湿地等の再生、多様な生きものの生息・生育空間や、人と自然とがふれあえる環境学習の場を想像する事業(野川第一・第二調節池地区自然再生事業)が行われています。

三番瀬の自然再生事例(千葉県・船橋市、市川市、浦安市、習志野市)

 東京湾奥部の千葉県船橋・市川両市の沖に広がる三番瀬は、戦後の大規模な埋立てや後背地の都市化により、流入する河川とのつながりが弱まった結果、汽水環境の減少や、海域面積の減少、また地盤高低下による浅海域化等の問題が生じました。
 そのため、三番瀬の自然を再生するために、広く住民が参画する三番瀬再生計画検討会議(円卓会議)が設置され、かつての干潟を取り戻し、生物多様性を確保し、高い水質浄化機能やアサリ、カレイ、ノリ等を育む豊かで安定した漁場を持ち、水鳥類の中継地や人と自然とがふれあう水辺空間を創造する取組み(三番瀬再生事業)が行われています。

鬼怒川の自然再生事例(栃木県)

 鬼怒川では、土砂供給量の減少や砂利採取等により大幅に河床が低下しています。この結果、みお筋の固定化や砂州の単列化、河原の冠水頻度の減少、シナダレスズメガヤなどの外来種等の侵入・繁茂などの問題が生じ、河川が本来持つ礫河原が失われつつあります。
 とりわけ、絶滅危惧に瀕するカワラノギク等の礫河原に生育する植物の保全・再生が重要なことから、礫河原の再生、カワラノギク等の自然環境の再生や、河原固有生物が持続的に生息・生育できる環境づくりを柱とした自然再生事業が実施されています。


→RIVER FRONT 鬼怒川の多様な自然環境の再生(2003/Vol.48 )

鶴見川の再生事例(神奈川県)

 鶴見川は、流域に新興都市を抱える典型的な都市河川で、平常時の河川水の大部分を生活排水が占め、下水道整備により水質は改善されつつあるものの、更なる水環境の改善が望まれています。
 こうした中、「鶴見川流域水マスタープラン」が策定され、治水・水環境・自然環境・震災時の対応などの各分野に関し、専門家による委員会や市民参加型の流域懇談会を開催し、地域一体となった議論や活動を通じ河川の再生が進められています。
 また、鶴見川は多様性に富んだ河川形態を有しており、アブラハヤやホトケドジョウなとの比較的清流を好む魚類も生息しています。
 河川整備事業では、今後も生きものの生息・生育・繁殖環境を保全・創出していくとともに人々が水辺に親しめる空間の確保を図っています。
 「第2回関東のいい川づくり」(2007年度)第10位に選ばれています。


→更に詳しい情報はこちら(PDF 30KB)


→RIVER FRONT 鶴見川流域水マスタープラン策定に向けて(2005/Vol.45)


→鶴見川流域ネットワーキング(TRネット)

平戸永谷川の再生事例(神奈川県・横浜市)

 平戸永谷川は、横浜市港南区野庭町付近に源を発し、ほぼ環状2号線と平行して流れ、戸塚区柏尾町で阿久和川と合流し柏尾川となります。
 昭和45年から河川改修事業が始められ、失われた旧河川敷の一部、天満宮下から柳橋までの約350mの間をせせらぎのある遊歩公園として整備するなど、やすらぎある空間は地域に親しまれています。

大岡川の再生事例(神奈川県・横浜市)

 大岡川水系は、市内でも豊富な自然が残されている磯子区氷取沢に源を発し、途中日野川と合流し横浜市の中心部を流れ、東京湾に注ぐ流域面積約36km2 、総延長28kmの河川です。
 平成12年から河口部・弁天橋下流において河川改修事業が始まり、平成14年に左岸の親水施設である遊歩道(ボード-ウォーク)が完成し、平成16年には、右岸の遊歩道も完成しています。


→二級河川 大岡川水系 大岡川はこちら(横浜治水事務所 工務部 河川事業ホームページへリンク)

道保川の再生事例(神奈川県・相模原市)

 道保川は、最上流にある道保川公園と横山丘陵からの湧水を集め、一級河川鳩川に合流する延長約3.7kmの河川で、鳩川分水路から一級河川相模川に流れ込んでいます。昭和の終わり頃から道保川周辺の谷戸地が埋め立てられ、また、水路部分が暗渠化されました。このような状況から、道保川の自然環境を保全するとともに、治水安全度の向上と親水空間の創造を図るため道保川の改修事業が着手されました。
 昭和54年に、鳩川合流点から古山暗渠までの延長3.7kmのうち約2.5kmについて1級河川に指定され、平成元年には「ふるさとの川モデル河川(現ふるさとの川整備事業)」の指定を受けています。この指定に基づき県道52号の県道暗渠から鳩川の合流点までの約1.4km区間について策定した「ふるさとの川整備計画」が平成4年に認定され、平成12年度から最下流部にある泉橋の架け替えを含む護岸改修に着手しており、現在、良好な水辺空間の形成を図るとともに、動植物の生息環境に配慮した多自然川づくりが進められています。


【道保川に関する書籍はこちら】
○ふるさとの川をつくるⅣ ふるさとの川モデル事業整備計画事例集(Ⅳ)
○うるおいのある水辺づくり かながわの多自然水辺づくり事例集(神奈川県県土整備部)

金山調節池の再生事例(東京都・清瀬市)

 清瀬金山調節池は、東京都による柳瀬川の改修工事の一環として、洪水対策を目的に平成6年の金山調節池環境整備事業により整備されたもので、金山緑地公園に隣接した柳瀬川の北側部分に設置され、東西約520m、南北約190m、周囲約1.1kmからなる突き出した半島のような形をしています。
 金山調節池は、周辺からの湧き水が豊富なため、池には湿地性の生態系が形成されており、湿地部には擬木の散策路が整備されています。この生態系を保全していくため、市民と行政が協働して、調節池の生態系保全管理を行っています。
 なお、平成13年度、21世紀の「人と建設技術」賞に選ばれています。


【金山調節池に関する書籍はこちら】 環境に配慮した川づくり整備事例集(東京都)

空堀川の再生事例(東京都・武蔵村山市、東大和市、東村山市、清瀬市)

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現在の空堀川(平成20年10月 佐合純造撮影)


 空堀川は、野山北公園に源を発し、途中奈良橋川を合流し清瀬市中里で柳瀬川へ合流する、流域面積約27平方キロメートル、河川延長15kmの一級河川です。
 空堀川では、過去に多くの水害が発生していましたが、河川改修事業の進捗により安全性が向上しています。また、河川改修にあたっては旧河川敷などを活用したり、川の流れに変化をつけるなど、景観や利用、生き物が配慮なされています。


→空堀川はこちら(東京都清瀬市ホームページへリンク)
→柳瀬川・空堀川流域連絡会はこちら(東京都建設局ホームページへリンク)

【空堀川に関する書籍はこちら】
○環境に配慮した川づくり整備事例集(東京都)
○よみがえれ生きものたち―空堀川の水生生物,小林 寛治 (著) ,けやき出版 (2001/12)
○空堀川橋ものがたり,小林 寛治 (著) ,けやき出版 (2006/03)

新中川の再生事例(東京都・江戸川区、葛飾区)

 新中川は、東京都葛飾区高砂付近で中川から分派し、葛飾区、江戸川区をほぼ南に流下し、江戸川区今井付近で旧江戸川に合流する延長約8kmの利根川水系一級河川です。もともとは中川の水を旧江戸川に流すために開削された放水路で 昭和38年3月に「中川放水路」として完成し、昭和40年3月に一級河川に指定され「新中川」と改称されました。
 新中川での河川整備事業では、高水敷の整備に合わせて、散策や様々な運動に利用できる広場が整備され、またアシ原を復元して力二や小魚などの成育環境や水質の改善も行われています。


→新中川流域連絡会はこちら(東京都建設局ホームページへリンク)

【新中川に関する書籍はこちら】
環境に配慮した川づくり整備事例集(東京都)

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国内事例

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