Asian River Restoration Network (ARRN)

アジア諸国における河川再生に関する情報交換を目的とした組織として、2006年11月ARRNが設立されました。日本におけるARRNの活動は、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)が担います。

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国内事例

< カテゴリー: 九州 >

釣川の再生事例(福岡県・宗像市)

 釣川は、県西北部にある宗像市のほぼ中心を東西に流れ、玄界灘に注ぐ、延長16km程の河川です。新立山を源流とした釣川の水は大切な上水源で、宗像市民の「生命の水」でもあり、古くから護岸工事、井堰や段差の築造、河川の浚渫などが行われました。
 また最近では景観向上の一環として桜づつみモデル事業を行い、川辺に桜並木、散策コース、サイクリングロード、水辺の階段などを設けて家族連れを中心に親しまれています。
 宗像市は、かつてホタルやメダカが全域で広く生息していましたが、近年の急速な都市開発で生物の環境が悪化し、その数も減ってきました。そこで市では豊かな自然環境を回復させるために「ほたるの里」づくりに力を入れて河川の美化や、水辺環境に対する意識をたかめる働きかけをしています。

筑後川の再生事例(福岡県・久留米市)

 筑後川が流れる久留米市では、久留米百年公園、河川情報館くるめウス、ゆめタウン久留米などの利用を促進するため、老朽化した護岸を整備するにあたり、水辺への近づきやすさ、生き物の棲みやすさを配慮した整備を行っています。また、環境学習や憩いの場として利活用できる川づくりを進めています。さらに、筑後川水辺整備事業において、桜づつみモデル事業を実施しています。
 その他、筑後川花火大会ではたくさんの観光客で賑わいを見せており、筑後川が地域活性化の重要な役割を担っています。


【筑後川に関する書籍はこちら】
○河川景観デザイン(p.130)
○筑後川を道として―日田の木流し、筏流し,渡辺 音吉 (著), 竹島 真理 (著) ,不知火書房 (2007/08)
○地域経済の視点―筑後川流域圏の経済社会と住民生活,駄田井 正 (編集), 浅見 良露 (編集), 鶴田 善彦 (編集) ,九州大学出版会 (1999/01)
○筑後川の農業水利―水利集団の法社会学,江渕 武彦 (著) ,九州大学出版会 (1994/09)

那珂川の再生事例(福岡県・福岡市)

 那珂川は、背振山に源を発し、福岡市街地を貫流して博多湾に注いでいる延長35kmの河川です。 昔から農業用水や上水道の水源として、市民にとっては深く関わり合いのある重要な河川であり、「ふるさとの川モデル事業(現ふるさとの川整備事業)」に指定されました。
 沿川に点在する公園と道路の連携を図りながら緑と水の軸を形成する「緑地軸形成ゾーン」や、豊かな水面と鳥、魚、植物などの自然環境を保全活用し、地域住民に憩いの場を提供するとともに野外教育の一環とする「自然環境保全ゾーン」などを整備し、河畔プロムナード(遊歩道)、ジョギング・サイクリングロード、リバーフロントプレイス(川辺の多目的広場)、自然植生園、せせらぎ広場などの整備を進めています。


→那珂川ふるさとの川整備事業はこちら(福岡市道路下水道局ホームページへリンク)

【那珂川に関する書籍はこちら】
ふるさとの川をつくる ふるさとの川モデル事業整備計画事例集(Ⅰ)

佐賀の水路の再生事例(佐賀県佐賀市)

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佐賀の水路の子供たち(平成20年8月 丹内道哉撮影)


 佐賀は「水の都」と言われ、市内にはお濠や水路がネットワークされ、都市とは思えない自然豊かな水辺空間が多く残っています。この市内水路網は、江戸初期にお濠の水や城下町の生活用水、灌漑用水等を確保するために開削されたもので、十間堀川や裏十間川は物資の運搬路として利用され、その総延長2000キロにも及びます。
 佐賀の水路は都市の空間構造を決定する一つの要素となっており、国営総合農地防災事業などを通して、重厚な石橋や石積護岸、十間堀川における舟庫跡をもつ建物など、歴史資源に恵まれたまちなみと調和して存続しています。


【佐賀の水路に関する書籍はこちら】
暮らしを潤す身近な水路

家田川・川坂川の自然再生事例(宮崎県)

 家田川及び川坂川の中下流域は、以前はいく筋もの小川が流れる広い湿地帯であり、年中水の切れることのない豊かな湿地環境を有していました。
 しかし、河川改修による河道の固定化や直線化また河床低下等により湿地の冠水頻度が減少し、湿地の乾燥化を招いた結果、貴重な生態系が失われつつあります。  そこで、周辺の自然環境・社会環境と調和を図りながら、家田川・川坂川を含めた周辺の湿地を保全・再生を行うために、自然再生事業計画検討委員会が平成15年に設けられました。
 現在は、自然再生計画に基づいた事業が展開され、湿地の価値を紹介する講習会や、地域の継承行事である「田焼き」「藻狩り」などの活動が行われています。


→RIVER FRONT 家田川、川坂川の多様な自然環境の再生(2003/Vol.48)

洞海湾の再生事例(福岡県・北九州市)

 北九州市の北西部に位置する洞海湾では、重化学工場の集積により有害物質が蓄積され、一時は「死の海」とも呼ばれました。  
 しかし、洞海湾環境改善プロジェクト(市民参加による洞海湾の港湾環境修復検討事業)など、婦人会による住民運動や、北九州地区労働組合の活躍により、洞海湾の浚渫などの結果、魚介類の宝庫へと蘇りました。沿岸には現在も重化学工業工場群が残るものの、水質は著しく改善され、また洞海ビオパークや道北緑地・奥洞海緑地が計画されるなど、野鳥や動植物が多く生息する環境へと再生されています。

→更に詳しい情報はこちら(PDF 29KB)

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国内事例

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