< カテゴリー: 関東 >
新河岸川の舟運は、江戸時代初期から人や物資の輸送手段として、また川越と江戸を強く結びつける文化的な役割も果たしてきました。しかし、鉄道の開通と共にその役割が薄れ、また洪水防御のための河川改修により水量が不足するなどして、舟運は昭和初期には終わりを告げました。
現在は、新河岸川観光舟運事業などを通して、川越から江戸への物流を担った新河岸川の舟運を復活させ、新しい観光の目玉にしようという動きが始まり、川越市中心部の江戸情緒あふれるまち並みに近い水域では、観光客を対象とした舟運の社会実験も行われています。
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潮来市は、利根川を挟んで南に位置する佐原とともに、奥州各藩の産物を江戸に運ぶ中継港として舟運により繁栄してきました。
現在は、水郷観光舟運事業などにより、水上を行きかう小舟と女船頭が代名詞の観光都市として、「水郷」にふさわしい風情あふれる光景を楽しめます。
また、河川直線部分を利用した2,000mのコースを持つ潮来漕艇場は、ふれあいの水辺としての評価も高く、昭和61年に手作り郷土賞を受賞しています。
→「手作り郷土賞」(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
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15年連続で全国水質ワースト1を記録した綾瀬川では、 「清流ルネッサンスⅡ(水環境改善緊急行動計画)」の一環として、上流に荒川の水を導水する事業が実施されています。この事業は、トンネルの上部を地下鉄、下部を河川の導水路として利用する全国初の取組みとして、平成13年には土木学会環境賞を受賞しています。
→RIVER FRONT 中川、綾瀬川の水辺環境創造計画(2003/Vol.48)
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埼玉県を流れる不老川は湧き水を主な水源とする川で、かつて冬期には水枯れをおこし、流水が年を越さないことから「としとらず川(不老川)」と呼ばれていました。 しかし流域の人口増加により、大量の生活排水が流れ込むようになり、元々自流量が小さいため河川水質は悪化し、一時は全国一汚い川といわれる不名誉な事態となりました。このため、下水処理水を不老川に還元し、 身近な水辺環境の回復をめざした「不老川水質環境保全対策流域下水道事業」が実施されました。また清流ルネッサンス21、清流ルネッサンスⅡなどの事業を通して、水環境保全の取組みが続けられています。
→甦る水百選(国土交通省都市・地域整備局下水道部ホームページへリンク)
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埼玉県を流れる新河岸川の支川である柳瀬川は、高度経済成長期の人口増加により昭和50年代には水質が極めて悪化しましたが、その後は下水道の整備等により徐々に改善が図られてきました。また平成18年度からは「柳瀬川流域水循環マスタープラン」に基づく河川環境改善の取組みが始まり、治水・利水・環境に関わる水の諸問題を解決するために、河川管理者のみならず関係行政機関を交えた横断的な連携による河川再生活動が行われています。
また、平成20年度から実施する水辺再生100プランのモデル事業に選定し、清流の復活を目標に掲げ、河川整備を実施しています。
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多摩川中流部の永田地区では、近年、上流からの土砂供給量の減少により低水路が固定化され、また河床低下が進んでいます。この結果、ハリエンジュをはじめとする木本類が著しく繁茂し、また礫河原に多く生育していたカワラノギクなどの河原固有種が急速な勢いで姿を消しています。
そこで、樹林の除去や伐採後のハリエンジュの再樹林化防止対策を講じながら、河原固有の生物の生息・生育適地を再生するための礫河原の再生を試験的に取り組むなど、自然再生事業をすすめています。
→RIVER FRONT 多摩川の自然再生への試み(2003/Vol.48 )
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荒川下流部では、高水敷の造成や低水護岸の整備が進められた結果、昭和30年代に存在していた湿地がほとんど消滅しました。
そのため、ヨシ原等の保全、干潟の保全と再生、また高水敷上の湿地の再生を目標に、現存する自然地を保全するとともに、新たな自然地を再生し、自然地のネットワークを構築する取り組みが進められています。
現在、小松川地区では、干潟再生の試験が実施されており、護岸改良や消波施設の設置など、新たな知見を基に自然再生計画の検討されています。
→RIVER FRONT 荒川河口の干潟再生(2003/Vol.48 )
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桶川市、上尾市、川島町に位置する荒川太郎右衛門地区は、荒川旧水路を有する地区の一つであり、湿地や河畔林などの周辺環境と一体となった豊かな自然環境が形成されています。しかし、荒川本川の河床低下による冠水頻度の減少や、旧流路内への土砂堆積等により乾燥化が進行し、現在、この良好な生態環境の消失が危惧されています。
そこで、平成15年から、自然再生推進法に基づく事業としては全国初の試みとなる荒川旧流路の自然再生協議会が設立され、荒川エコロジカルネットワークの重要な拠点として自然再生事業が実施されています。
→RIVER FRONT 「荒川太郎右衛門地区自然再生協議会」について(2004/Vol.49 )
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かつての霞ヶ浦湾奥部の湖岸では、湿地や植生帯など多様な自然環境が見られましたが、現在は湖岸の自然環境と生息生物の多様性が大きく損なわれています。
中でも、絶滅危惧植物アサザの個体群が急速に衰退したことから、地域とつながりの深いNGO団体と連携して、霞ヶ浦湖岸植生帯の緊急保全対策による保全・回復(湖岸植生帯再生事業)が平成8年以降行われています。
また、多様な動植物が生育・生息し、里と湖の接点を形成する湖岸帯の保全・再生を図ることを目的として、霞ヶ浦(西浦)中岸に位置する田村・沖宿・戸崎地区では自然再生事業が実施されています。
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引地川は、その源を大和市の「泉の森」内に水源を発し、相模湾に注ぐ流路延長約17kmの二級河川です。
昭和52年頃の河川改修によりコンクリート三面張りの水路となりましたが、多自然型川づくり事業により、川沿いに残る斜面緑地や公園のオープンスペースを活かして、昔なつかしい小川が復元されました。
河道と低水路を蛇行させて瀬や淵をつくり、河岸には植生の生育が可能な工法を採用しているため、植生が繁茂しました。水際のよどみには多くの小魚が生息し、水遊びやザリガニ取りをする子供達が集まり、ふるさとの小川の姿を取り戻しています。
昭和63年度手作り郷土賞に選ばれています。
→手作り郷土賞(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
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