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宍道湖は島根県東部に位置し、中海とともに日本の代表的な汽水湖として知られており、その豊かな自然と優れた景観は漁業や観光・レクリエーションなどに利用されています。
しかしながら、周辺流域の社会経済活動の発展や生活様式の変化に伴い、水環境を取り巻く状況は厳しく、その水質保全は重要な課題となっています。
このため、水質を保全するために「湖沼水質保全計画」が策定され、各種の水質浄化対策が総合的に推進されているほか、自然再生事業などを通して、産・官・学・民や地元小学生との協働によるヨシ植栽などの活動が進められ、流域からの汚濁負荷量は着実に減少してきています。
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大阪府を流れる淀川では、舟運の航路を保持する目的で築かれた水制の周辺に土砂が堆積し、生物の貴重な生息の場である“ワンド”が多く出現しました。しかし、下流の淀川大堰の建設により水位変動が小さくなった結果、城北ワンド群への環境の影響が懸念されるようになりました。
そこで、自然再生事業などにより、堰の運用改善により水位変動を大きくすることにより、ワンド内の水質改善を図るなど、ワンド環境の復元に向けた試験が行われています。
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庄内川および新川の河口部には、水鳥の飛来地として有名な藤前干潟が広がっています。しかし、庄内川下流部では、河岸に土砂の堆積が進んだため、河川敷の植物相がヨシからオギやヤナギ群落へと変化するとともに、農地やグラウンドとして利用されている場所では、冠水頻度の低下による貧相な水際植生が問題となっています。
そうした中、平成12年の東海豪雨が契機となり、河川敷を掘削し水際の勾配を緩くすることにより、河川敷の冠水頻度を回復させ、ヨシ原などの水際植生の再生する事業が実施されています。
このように、災害復旧計画においても自然再生の手続きを取り込まれています。
→RIVER FRONT 庄内川・新川河口干潟(藤前干潟)におけるモニタリング(2003/Vol.48)
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福井県を流れる北川では、平成9年の台風19号により広範囲にわたる激甚な被害をこうむりました。この災害が契機となり、日本で最初の河川激甚災害対策特別緊急事業が採択され、抜本的な河川改修がなされています。
この緊急事業の実施に当たり、専門家や地元代表者、また関係機関の人々で構成される「北川・川づくり検討委員会」が設置され、瀬や淵の連続性を確保し、また自然な水際部を存在させることで樹木群の適切な伐採・保全を図る治水対策が実施されています。
また、平成6年に「魚がのぼりやすい川づくり推進モデル事業」の指定を受け、河川の縦断的連続性の確保の視点から、河床掘削により人工的に瀬・淵の再生を行うのではなく、自然の力による土砂移動により瀬・淵を作りだし、水生生物の生息場を再生する取組みも行われています。
→RIVER FRONT 北川の多様な自然環境の再生(2003/Vol.48)
→RIVER FRONT 北川の「魚がのぼりやすい川づくり」から「魚がすみやすい川づくり」へ(2004/Vol.50)
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多摩川中流部の永田地区では、近年、上流からの土砂供給量の減少により低水路が固定化され、また河床低下が進んでいます。この結果、ハリエンジュをはじめとする木本類が著しく繁茂し、また礫河原に多く生育していたカワラノギクなどの河原固有種が急速な勢いで姿を消しています。
そこで、樹林の除去や伐採後のハリエンジュの再樹林化防止対策を講じながら、河原固有の生物の生息・生育適地を再生するための礫河原の再生を試験的に取り組むなど、自然再生事業をすすめています。
→RIVER FRONT 多摩川の自然再生への試み(2003/Vol.48 )
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荒川下流部では、高水敷の造成や低水護岸の整備が進められた結果、昭和30年代に存在していた湿地がほとんど消滅しました。
そのため、ヨシ原等の保全、干潟の保全と再生、また高水敷上の湿地の再生を目標に、現存する自然地を保全するとともに、新たな自然地を再生し、自然地のネットワークを構築する取り組みが進められています。
現在、小松川地区では、干潟再生の試験が実施されており、護岸改良や消波施設の設置など、新たな知見を基に自然再生計画の検討されています。
→RIVER FRONT 荒川河口の干潟再生(2003/Vol.48 )
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桶川市、上尾市、川島町に位置する荒川太郎右衛門地区は、荒川旧水路を有する地区の一つであり、湿地や河畔林などの周辺環境と一体となった豊かな自然環境が形成されています。しかし、荒川本川の河床低下による冠水頻度の減少や、旧流路内への土砂堆積等により乾燥化が進行し、現在、この良好な生態環境の消失が危惧されています。
そこで、平成15年から、自然再生推進法に基づく事業としては全国初の試みとなる荒川旧流路の自然再生協議会が設立され、荒川エコロジカルネットワークの重要な拠点として自然再生事業が実施されています。
→RIVER FRONT 「荒川太郎右衛門地区自然再生協議会」について(2004/Vol.49 )
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かつての霞ヶ浦湾奥部の湖岸では、湿地や植生帯など多様な自然環境が見られましたが、現在は湖岸の自然環境と生息生物の多様性が大きく損なわれています。
中でも、絶滅危惧植物アサザの個体群が急速に衰退したことから、地域とつながりの深いNGO団体と連携して、霞ヶ浦湖岸植生帯の緊急保全対策による保全・回復(湖岸植生帯再生事業)が平成8年以降行われています。
また、多様な動植物が生育・生息し、里と湖の接点を形成する湖岸帯の保全・再生を図ることを目的として、霞ヶ浦(西浦)中岸に位置する田村・沖宿・戸崎地区では自然再生事業が実施されています。
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山形県を流れ日本海に注ぐ赤川では、床止工による移動阻害や生息環境として貴重な淵の消失により、サクラマスをはじめとする回遊魚の減少が問題となっています。また、ハリエンジュ等による樹林化に伴い、砂州面積の減少や水際部の縮小など、赤川らしい河川景観が喪失しました。
そこで、魚道の整備やハリエンジュの駆除試験の実施など、河川の連続性の確保や河原環境の保全・創出を図り、赤川本来の自然に再生することを目指した自然再生事業が実施されています。
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西川用水とその支流の枝川用水は、旭川より旭川合同用水として取水され、岡山市中心部を南下したのち、市南部にひろがる水田の灌漑用水の役割を果たしています。これらの用水の両岸は、水路両脇の散策道、東屋、水路上回廊など、親水公園としての整備が進められ、市民の散歩道としても親しまれています。
西川緑道では、分水してホタル水路を創ったり、水車を利用したからくり人形を設置したり、またカスケードや水上テラスを配置したりと様々な仕掛けを楽しむことができます。また、枝川緑道では、岡山産の石材を日本庭園風に配置するなど、落ち着いた空間を演出しています。
なお、西川用水は疏水百選に選ばれています。
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