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宮崎市の中心地を流れる後田川は、急速な都市化により多量の生活排水が流れ込み、周囲に悪臭を放つ程に水環境が悪化しました。
そのため、下水道事業により、後田主要幹線として暗渠化を進めるとともにその上部を緑道公園として整備し、更に「アクアパークモデル事業」により下水処理場での高度処理水を利用したせせらぎ水路が緑道公園内に設置されました。
その結果、現在ではかつての清流が甦り、魚が泳ぎ、子供達や市民が集う水と緑の憩いの空間を創出しています。
なお、後田川は甦る水百選に選定されるほか、昭和63年度、平成19年度手作り郷土賞、平成5年度都市景観大賞に選ばれています。
→甦る水百選(国土交通省都市・地域整備局下水道部ホームページへリンク)
→手作り郷土賞 平成19年度(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
→都市景観大賞(国土交通省都市・地域整備局ホームページへリンク)
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藍場川は、城下町のたたずまいを色濃く残す平安古・江向・川島の武家屋敷地域を縫うように東西に流れる、延長2.6km、幅員4mの小河川です。川端には藩営の藍場ができ、川が一藍色に染まったことから、いつのまにか藍場川と呼ばれるようになりました。 元来は農業用水や生活用水として利用されていた藍場川ですが、江戸時代中期に川舟が通れるように開削され、薪や炭などの運搬にも利用されるようになりました。
萩市ではこの運河及び周辺を「萩市歴史的景観保存地区」に指定し、現在でも、かんがい用水、防火用水、生活用水として利用され、官民連携の下、景観、環境保全(藍場川修景事業)がなされており、城下町・萩の観光スポットとして市民生活になくてはならない疏水となっています。
疏水百選に選定されるほか、昭和63年度手作り郷土賞に選ばれています。
→疏水百選(全国水土里ネット(全国土地改良事業団体連合会)ホームページへリンク)
→「手づくり郷土賞」(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
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「山陰の小京都」とも呼ばれている津和野町は、美しい町並みと町の中心を流れる津和野川に群遊する鯉で知られ、古くから良質の水の産地として有名で、町中には湧き水を利用した造り酒屋が軒を並べています。
町並の修景事業により、町の至るところに菖蒲が植えられた水路が張りめぐらされ、その水を利用して古くから多くの家庭で鯉が飼われています。また、住民が用水から水を引き自家用に水を利用する光景が現在も見ることができます。
津和野の水路群は、2002年度土木学会デザイン賞に選定されるほか、平成18年度都市景観賞に選ばれています。
→土木学会デザイン賞(社団法人土木学会ホームページへリンク)
→都市景観大賞(財団法人 都市づくりパブリックデザインセンターホームページへリンク)
→水の郷百選(国土交通省土地・水資源局ホームページへリンク)
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玉川上水は、江戸幕府が市中の水不足を解消するために、多摩川の羽村取水堰から取水し、東京都の羽村市から新宿区四谷大木戸までを開削した延長約43kmの用水路です。清流復活事業などにより、現在も羽村取水堰から小平監視所までの約12kmが利用されています。
玉川上水は、近世初期における優れた測量技術にもとづいた長大な土木構造物であり、大都市江戸の用水供給施設として、また武蔵野台地における近世灌漑用水としても貴重な土木遺産であることから、2003年8月、国の史跡に指定されています。
→甦る水百選(国土交通省都市・地域整備局下水道部ホームページへリンク)
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六郷堀・七郷堀は、名取川水系広瀬川の水を仙台市東部の田園地帯に供給する重要な農業用水路です。この水路は江戸時代に開削され、かつては伊達政宗公の晩年の邸宅として築造された若林城の濠にも活用されるなど、古くから農業用水、防災用水、生活用水として重要な幹線水路でした。しかし、都市化の進展により、一部は暗きょとなり、またごみの投棄や生活排水の流入などで水環境が極めて悪化しました。
そこで、仙台市が中心となり、水辺の空間と水環境の改善を目的に、非かんがい期においても可能な限り通水するための「非かんがい期試験通水」(六郷堀・七郷堀通水事業)が平成11年度より始まりました。この取組みは、平成18年3月に地域の水環境の改善を目指した「環境用水」として河川法上に制度化されました。なお、七郷堀は疏水百選にも選ばれています。
→疎水百選(全国水土里ネット(全国土地改良事業団体連合会)ホームページへリンク)
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近江八幡を流れる「八幡堀」は、豊臣秀次が八幡山のふもとに城下町を開いた時、当時の交通幹線であった琵琶湖を往来する荷船を八幡に寄港させるために運河として建造されました。 戦後の急速な都市化の発展により、八幡川の水環境は悪化し、昭和40年代には埋め立ての計画が具体化しました。しかし、堀を先人の歴史的遺産と捉えた市民団体を中心に、八幡川清流ルネッサンス21などの堀の浚渫と再生に向けた活動が始まり、その活動は「八幡堀を守る会」として、堀の景観の維持や水質改善活動として現在も続いています。
また、一度は役目を終えた舟運についても、宮中の優雅な舟遊びを似せた「水郷めぐり」という名で観光に活用され、現在は年間28万人もの利用客が訪れるこの地域の観光の目玉となり、八幡川は甦る水百選にも選ばれています。
→甦る水百選(国土交通省都市・地域整備局下水道部ホームページ)
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新河岸川の舟運は、江戸時代初期から人や物資の輸送手段として、また川越と江戸を強く結びつける文化的な役割も果たしてきました。しかし、鉄道の開通と共にその役割が薄れ、また洪水防御のための河川改修により水量が不足するなどして、舟運は昭和初期には終わりを告げました。
現在は、新河岸川観光舟運事業などを通して、川越から江戸への物流を担った新河岸川の舟運を復活させ、新しい観光の目玉にしようという動きが始まり、川越市中心部の江戸情緒あふれるまち並みに近い水域では、観光客を対象とした舟運の社会実験も行われています。
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潮来市は、利根川を挟んで南に位置する佐原とともに、奥州各藩の産物を江戸に運ぶ中継港として舟運により繁栄してきました。
現在は、水郷観光舟運事業などにより、水上を行きかう小舟と女船頭が代名詞の観光都市として、「水郷」にふさわしい風情あふれる光景を楽しめます。
また、河川直線部分を利用した2,000mのコースを持つ潮来漕艇場は、ふれあいの水辺としての評価も高く、昭和61年に手作り郷土賞を受賞しています。
→「手作り郷土賞」(国土交通省総合政策地域づくりホームページへリンク)
By JRRN事務局 | カテゴリー: 関東 | コメント(0) | トラックバック(0)
京都市を流れる西高瀬川は、かつて水運のための運河として開削されましたが、その後は京友禅などの染物の排水を流すことに利用され、昔から川の色が日によって変化することで知られるなど、水質の悪化が深刻になりました。
そこで、汚水源の改善に加え、平成9年からオゾン処理設備が導入され、河川の色や発泡が著しく改善し、西高瀬川の水環境は大きく回復しました。更に、清流ルネッサンスⅡの事業河川に選定され、水に親しむことのできる環境づくりや水質改善などの整備が進められた結果、京都の散策にふさわしい水環境が蘇りました。
→甦る水100選
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15年連続で全国水質ワースト1を記録した綾瀬川では、 「清流ルネッサンスⅡ(水環境改善緊急行動計画)」の一環として、上流に荒川の水を導水する事業が実施されています。この事業は、トンネルの上部を地下鉄、下部を河川の導水路として利用する全国初の取組みとして、平成13年には土木学会環境賞を受賞しています。
→RIVER FRONT 中川、綾瀬川の水辺環境創造計画(2003/Vol.48)
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