この度、平成28年度に(公財)河川財団より助成いただいた『「水辺の小さな自然再生」現地研修会による川づくり人材育成』事業に対し、「平成29年度 優秀成果表彰」を頂くことができました。
これは昨年度に続く2度目の受賞となり、「⼩さな⾃然再⽣」研究会メンバーやJRRN会員の皆様、また現地研修会開催地関係者との協働の賜物です。
水辺でできる「小さな自然再生」の普及促進活動へのご協力、ご指導いただきました皆様に感謝を申し上げるとともに、JRRNでは、今後も水辺でできる「小さな自然再生」を軸とした川・人・地域づくりに貢献してまいります。
日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN) 事務局一同
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日時: 2018年01月31日 09:48
第8回「小さな自然再生」現地研修会 案内チラシ(PDF 603KB)
第8回「小さな自然再生」現地研修会を、2018年2月27日(火)に秋田県大仙市にて開催致します。
本研修会では、小さな自然再生の考え方や留意点、他地域での事例を学ぶとともに、雄物川流域・斉内川の現状を参加者で意識共有した上で、生きものを育み子どもたちをはじめとした地域が親しめる水辺をつくるためにはどうすればよいか、人々と水辺とのふれあいのきっかけとなるような「小さな自然再生」のアイデアについて考えます。(平成29年度河川基金助成事業)
※【満員御礼】定員に達したため、申込受付を締め切らせて頂きました。(2月15日)
第8回「小さな自然再生」現地研修会 秋田県・斉内川
【日時】平成30年2月27日(火)9:30~17:00
【主催】「小さな自然再生」研究会
【共催】秋田県建設部河川砂防課、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)
【会場】大曲地域職業訓練センター・2階 講義会議室(秋田県大仙市大曲田町3-1)
【対象】小さな自然再生に関心のある方々
【定員】 80名(申込先着順) ※定員に達したため受付を締め切らせて頂きました。
【参加費】 無料 (昼食は各自持参)
【プログラム(案)】
(9:30-12:00)「小さな自然再生」に関する座学研修
- 開会挨拶(土屋信行:日本河川・流域再生ネットワーク代表理事)
- 研修会主旨説明(和田彰:日本河川・流域再生ネットワーク)
- 小さな自然再生のすすめ「河川生態系のしくみ」 (三橋弘宗:兵庫県立大学自然・環境科学研究所)
- 事例紹介「小さな自然再生と多自然川づくり」(岩瀬晴夫:㈱北海道技術コンサルタント)
- 事例紹介「小さな自然再生の留意点」 (瀧健太郎:滋賀県立大学環境科学部)
(12:00-13:00)各自昼食
(13:00-14:00)地元の取組みと現地の状況説明
- 地元の取組み紹介&現地の状況説明「河川工事における現状と多自然川づくりへの取り組み」
(児玉光広:秋田県建設部河川砂防課)
- 地元の取組み紹介「地域における中学生による自然再生活動」
(青谷晃吉:大仙市教育委員会教育アドバイザー)
(14:00-17:00)ワークショップ「道の駅と直結した水辺の小さな自然再生と地域の賑わい創出」(仮)
■ファシリテーター:三橋弘宗:兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
- グループ討議:「小さな自然再生」研究会メンバーや座学講師と参加者でアイデア出し討議
- 全体討議: 小さな自然再生を活用し現地でできることについて討議
(17:00)閉会
- 閉会挨拶(児玉光広:秋田県建設部河川砂防課)
【参加申込方法】
以下の案内チラシ裏面の必要事項を明記の上、EmailまたはFAXでお申込み下さい。
※申込〆切: 2月20日(火)午後5時まで(申込多数の場合は先着順とさせて頂きます)
「小さな自然再生」の更なる推進に向け、皆様のご参加をお待ちしております。
※現地研修会案内チラシはこちら(PDF 603KB)
※(一社)建設コンサルタンツ協会認定CPDプログラム申請中
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日時: 2018年01月24日 16:48
日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN) 代表理事 土屋信行
2018 年、新年明けましておめでとうございます。
皆様には⽇頃より JRRN の活動にご協⼒いただきまして⼤変ありがとうございます。
会員の数も個人会員769名、団体会員60名になり、全国各地で河川再⽣に取り組んで頂きました。特色ある様々な取り組みの様子は、楽しくもあり、また次への活動の意欲にも繋がっています。
さて、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックへ向けて2020年という年が大いに盛り上がっていきそうです。同時に2020年は私たちの活動にとっても忘れてはならない大切な年です。それは、2011年から2020年までの10年間が、国連の定めた「国連生物多様性の10年」だということです。2011年10月に名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)では、生物多様性保全のための新たな世界目標である「愛知目標」の達成に貢献するため、国際社会のあらゆるセクターが連携して生物多様性の問題に取り組むことを決めました。ちょうど東京オリンピック・パラリンピックの時に合わせて私たち日本は目標達成の宣言をしなければなりません。JRRNの会員の皆さんの活動は正に生物多様性への取り組みに外なりません。河川再生の現場はゴミの掃除に始まり、外来動植物の駆除や魚道の設置など多岐に渡ります。それらのすべての活動が愛知目標の達成に寄与するのです。
COP10の愛知目標では、地球の生命の多様性が確保され生態系が回復し、生物資源が持続可能に利用され、遺伝資源の利用から生ずる利益が公正かつ衡平に配分されることとしています。そのためには生物多様性への直接的な圧力を減少させ、持続可能な利用を促進すると定めました。
目標5では、2020年までに、森林を含む自然生息地の損失の速度が少なくとも半減、また可能な場合にはゼロに近づき、また、それらの生息地の劣化と分断が顕著に減少することを目標にしました。目標6では全ての魚類、無脊椎動物の資源と水生植物が持続的な生態系を基盤として、回復計画や対策が枯渇した種に対して実施され、絶滅危惧種や脆弱な生態系に対する深刻な影響をなくし、資源、種、生態系への漁業の影響を生態学的な安全の限界の範囲内に抑えること。目標7では農業、養殖業、林業が行われる地域が、生物多様性の保全を確保するよう持続的に管理されること。目標8では、過剰栄養などによる汚染が、生態系機能と生物多様性に有害とならない水準まで抑えられること。目標9では侵略的外来種とその定着経路が特定され、優先順位付けられ、優先度の高い種が制御され又は根絶される、また、侵略的外来種の導入又は定着を防止するために定着経路を管理するための対策が講じられることをいずれも2020年までに達成することとしました。生物多様性条約では全体で20目標を細かく設定しています。
これらを達成することは国際公約であり、特に東京オリンピック・パラリンピックを招致した日本の行動は世界が注目しており、成果を出さなくてはなりません。これらの目標は同時に行動プロセスも大切な要素で、それを戦略目標として各国政府、各国国民にも実際に行動することを求めています。生態系、種及び遺伝子の多様性を守ることにより、生物多様性の状況を改善すること。生物多様性及び生態系サービスから得られる全ての人のための恩恵を強化すること。参加型計画立案、知識管理と能力開発を通じて実施を強化することなどですが、これらの活動は、まさに私たちJRRNの取り組みと一致するものです。全会員がこれらの目標を再認識した上で、2020年目標達成に向けて大いに活動を加速させて行かなくてはなりません。私たちJRRNは全会員の活動が「COP10愛知目標」の達成に貢献できるのです。大いに頑張りましょう。
さて持続可能な取り組みを目指す際にもう一つ活動計画に加えて頂きたいことがあります。それは子供たちをあらゆる活動に参加させて頂きたいということです。全国で様々な団体や、NPO、NGO、地域コミュニティが河川再生の活動をしてくださっています。その参加の方々の年齢を見るとだんだん高齢化していると感じています。今、大いに活動して下さっている方々がお元気なうちに、次の世代の後継者を育てなければ、私たちの活動の持続可能性はどんどん低下していってしまいます。是非とも活動目標の大きな柱に、「子供たちの参加」を加えて頂きたいのです。
子供たちを参加させる際にもう一つお願いがあります。「子供たちをお客様にしない」ということです。河川というフィールドは完全に安全な場所ではありません。河川再生は自然環境側面だけではなく、治水、利水との共存を図ることでもあります。ここでは自然ということが持つ危険性も併せて教えなければなりません、河川の「恵みと脅威」を学び、子供たちを自立行動できるように育てることが、「持続可能な河川再生」となるのだと思います。
今年も、大いにJRRNの活動を広げていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。
2018年元旦
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日時: 2018年01月05日 09:22