Asian River Restoration Network (ARRN)

アジア諸国における河川再生に関する情報交換を目的とした組織として、2006年11月ARRNが設立されました。日本におけるARRNの活動は、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)が担います。

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JRRNからのお知らせ

< 2020年1月1日:日別アーカイブ >

JRRNより新年のご挨拶

日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN) 代表 土屋信行

 2020年、新年明けましておめでとうございます。

 皆様には日頃よりJRRNのネットワークの活動にご協力いただきまして大変ありがとうございます。

 昨年も毎年のように発生する大きな災害が日本全土を襲いました。これまで経験したことのないような豪雨に見舞われ、全国各地で河川が氾濫して大きな水害となってしまいました。台風や豪雨はそれだけでは自然現象というだけですが、人々の生活に被害を与えれば「水害」となります。自然の営みは私たちの力では如何ともし難いのですが、それを災害としてしまうかどうかは、私たちが自然現象としての台風などとどう付き合うかが問われるという意味で、「水害」は社会現象だと考えることができます。

 昨年もJRRNの国際活動として香港政府渠務署や台湾台中市と交流し、東アジアモンスーン地域における水環境の課題を共有することができました。ここでは災害を発生するような豪雨に対して、どのように人々の命や経済の持続性を確保するか、各国の事情を紹介しあうことで、将来に向けての「水」の持続性について問題を共有することができました。

 このような中、私たちにとってはちょっとショックな出来事がありました。それは2018年の西日本豪雨でたくさんの犠牲者を出した倉敷市真備町の小田川の決壊付近の河川敷の樹木が、1本も残さず伐採撤去されたことです。ここの河川敷には非常に多くの木が密生していたことから、河川が樹林化したことが氾濫の原因になったと判断され、河川敷から全ての樹木を取り除くことになったのです。確かに犠牲者を出すような洪水の直後でもあり、樹林化は人々の命を危うくするとの評価は正しいと思います。

 河川環境と治水と利水との共存を目指してこれまで長い間取り組んできた「多自然川づくり」の積み重ねから考えると、たった1本の樹木も残さない「完全伐採」という決断は大変厳しいものがあります。これまで治水との共存を目指し「低木類や高木の直径と樹高、野球場バックネットポストやサッカー場のゴールポスト、ベンチやトイレなどの配置や向きと洪水の河積損害率」などに対し、様々な関係者と一緒に多くの時間をかけ議論を積み重ねてきました。しかしこのような大きな災害が発生すると、一足飛びに結論が出てしまったように感じます。これからも気候変動による降雨の増大や台風の大型化を考えると、様々な局面があると思います。治水と利水と環境とをいかに共存共栄するように折り合いをつけていくかは、まさに大いに議論し現場で考えていかなければならないことだと思います。この積み重ねはコンピューターの中や机上の議論だけでは解決できません。

 河川の現場であらゆる問題に一つ一つ解決策を見つけていく努力が求められていると思うのです。そういう点で私たちの草の根の活動は、これからも大変重要になっていくと思います。

 昨年は神戸で1月に小さな自然再生サミットを開催しました。 5月には秋田県では多自然川づくりiRIC研修に協力し、 9月には応用生態工学会で発表したり、ARRN国際フォーラムも開催しました。また河川基金優秀成果表彰もいただきました。

 今年は2015年に作成した「できることからはじめよう 水辺の小さな自然再生事例集」の第二弾を発表しようと現在取りまとめ作業中です。発表を楽しみにお待ちください。

 今年も各地で大いに「出来る事に挑戦して」ご活躍ください。

 どうぞよろしくお願いいたします。

 2020年元旦

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