Asian River Restoration Network (ARRN)

アジア諸国における河川再生に関する情報交換を目的とした組織として、2006年11月ARRNが設立されました。日本におけるARRNの活動は、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)が担います。

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「米国ニューヨーク州ハドソン川でのPCBの除去の現状報告」に関する報道記事案内

日本語仮訳資料のダウンロードはこちら(PDF271KB)

  JRRN個人会員の(株)日建技術コンサルタント・益倉克成様より、「米国ニューヨーク州ハドソン川でのPCBの除去の現状報告」に関する報道記事をご紹介頂きました。
 また、本報道記事の日本語仮訳資料も合わせてご提供頂いております。

  ■本記事の日本語仮訳版はこちら(PDF271KB)

(以下案内文)

  Engineering News Record(ENR)の電子版で、「Lessons From the Hudson River PCB Cleanup Project(ハドソン川のPCB浄化プロジェクトからの教訓)」との題で、ハドソン川でのPCB(ポリ塩化ビフェニル)の除去作業の現状報告が報道されていましたので、報告致します。
 ハドソン川は、ニューヨーク州の東部を流れる315マイル(504km)の河川で、産業的とレクレーションの面で、重要な機能を果たしているとのことですが、かつて使用が容認されていた1977年以前に、河川の上流部のゼネラル・エレクトリック(GE)の工場でのPCBの使用により魚と河川の堆積物から、PCBが検出されるようになり、GEが浚渫による浄化を行っているとのことです。ちなみに、日本では、1968年にカネミ油症事件があり、1972年に生産と使用が禁止されています。

概略は以下の通りです。

  •  作業は、10億ドルのプロジェクトで、汚染の著しい40マイル(64km)でEPAとの合意に基づくGEの原因者負担で行われている。
  • 工期は、2つのフェーズで行われ、フェーズ1は、2009年単年で完成、現在は2011年開始のフェーズ2の期間であり、2017年または2018年に完成予定。
  • 浚渫は、高濃度の区域で、6フィート(1.8m)から9フィート(2.7m)の深さで実施されている。クラムシェルのバケットを装備した浚渫機で浚渫され、浚渫された箇所は、清浄な砂で埋め戻されている。
  • 箇所によっては、浚渫せず覆砂される場所もある。
  • 浚渫された、堆積物は上流部に設置された処理施設に運搬され、脱水と処理が行われる。
  • 作業は、汚染のサンプル調査と並行して行われ、浚渫の位置の精度向上に工夫がされている。
  • 降雨や区間中のダムの発電放流による水位変動で困難な作業と書かれています。
  • フェーズ1の除去量は、265,000立方ヤード(22万m3)。
  • また、この作業による除去による浄化の確保と作業後の再汚染の問題についての環境団体からの疑問も提示されているとのことです。

  米国の他の場所の状況はよく分かりませんが、ハドソン川では2009年にようやく本格的な浄化が始まったようです。いずれにしても、一旦、汚染された河川の浄化は大変な作業のようです。

■報道のサイトは以下参照(英語版)
http://enr.construction.com/infrastructure/environment/2012/0813-hudson-river-pcb-cleanup-progresses.asp

    
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